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鬼・鬼瓦展

ごあいさつ

鬼瓦 ― 甍の波も、すでにして郷愁の色合いのなかでしか見ることができなくなったいま、それは、あるいは私たちの記憶の死角にひっそりとたたずむ、文字どおりの "鬼" であるといっていいかもしれません。 遠く鎌倉時代の昔より、人びとのさまざまな願いを吸いこみながら、屋根の先端から浮世の転変をじっと見おろしてきたのです― 寡黙に、孤高に。

INAXギャラリーでは、ご好評をいただきました「雲南への道」につづく1982年、2回目の企画として、日本独特の棟飾りであるこの鬼瓦を、東京でははじめて展示いたしました。

その始源的なかたちとされる新羅の鬼面瓦から現代のオリジナル作品まで、各時代の代表作を集めてその数およそ20点。 展示作品の提供および監修は、代々大和の主だった古寺の瓦製作に当たられてきた奈良・瓦宇工業所と、"今様瓦博士" といわれる同所の小林章男さんです。

それぞれ個性豊かな表情をもつこれら手造りの鬼瓦は、それ自身造形として力強く、すぐれた意匠をもつ文化遺産ですが、さらに、ともすれば忘れられがちな "鬼" というものの存在を、あらためて私たちの心によみがえらせてくれました。

本展開催にあたり、多くの皆様のご理解とご協力をいただきました。

INAXギャラリー



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図録・BOOKLET 『 鬼・鬼瓦』(在庫切れ)
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ



会 期 (終 了)
ギャラリー1 ギャラリー大阪
1982年7月〜9月 1986年3月〜4月



INAXギャラリー 過去の展覧会記録




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