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デザイニングウッド
木材進化系


解説ページ

台形集成材
台形集成材 杉などの小径木を有効に活用するために考えだされた集成材である。木を半割にし、粗い台形の形になるよう、両端を60度にカット。その面を交互に組み合わせ、接着する。現在は造作用として流通している。

資料提供:金山町国産材加工共同組合


繊維強化集成材
より高性能の集成材をめざし生まれた木材。長スパンで大荷重に耐えるよう、木材よりも軽く強度性能の高い、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維(ポリアミドから成る合成繊維)などを合わせたシートを接着した。炭素繊維は、弾性や断熱性に優れ、スポーツ用品や航空機の材料として用いられている。

資料提供:長野県林業総合センター


構造用集成材
所要の耐力を目的として、乾燥させた挽き板(幅方向に接着して調整した板及び長さ方向にフィンガージョイント等によりに接着して調整した板を含む。) をその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着した一般材であって、主として構造物の耐力部材として用いられるものを言う。強度を保証する為、含水率、挽き板の強度、配置、積層数、接着剤の種類が厳しく制限され、さらに性能保証試験が義務づけられている。長大材や変断面、湾曲材の製造も可能で、一般住宅からドーム等の大型物件まで木造建築の可能性を広げる材として使われている。

写真・資料提供:齋藤木材工業株式会社


LVL(Laminated Veneer Lumber)
LVL 日常よく目にする合板と同類の単版積層材である。ロータリー機などで切削した単板(ベニア)を、繊維方向に沿って平行に重ね合わせ、積層接着している。合板は、単板の繊維方向を直交させた積層材。LVLは軸材料、合板は面材料と分類することができる。針葉樹ではベイマツ、ベイツガ、ラジアタパインなどを、広葉樹ではラワン、カポール、シナなどを原料とする。単板の厚さは2〜4mm程度が一般的。

資料提供:株式会社キーテック


PSL(Parallel Strand Lumber)
一見割り箸を貼り合わせたような木で、LVLより強度のバラつきがなく、製品寸法の自由度は高い。まず単板を、長さ2,5m以内、幅16mm、厚さ2〜4mmの大きさで繊維方向に細長く切断する。この木片(ストランド)を接着し、マイクロ波エネルギーを利用して成形する。LVLの製造過程で発生した端材を、PSLの原料として再利用することもできる。製品として市場に出荷されているのは、アメリカのトラス・ジョイスト社のパララム(Parallam)のみで、針葉樹のダグラスファーやサザンパインを原料としている。

資料提供:ウェアーハウザー・ジャパン株式会社(トラス・ジョイスト部門)


SST(割裂片積層材)
SST 花粉の元凶といわれ、国内で適当な用途がなく問題となっている杉を有効利用する、日本独自の新しい木材である。間伐材や小径木、端材も活用できる。厚さ8mmのひき板を、長さ600mm、幅5mmに切断。これを接着し、長さ600mm、幅800mmのマットにする。乾燥後、マットをずらしながら接着し、蒸気プレスで成形する。細長いストランドを圧密化することで、強度を増している。

資料提供:段谷産業株式会社


OSB(Oriented Strand Board)
針葉樹合板に代わる構造用パネルとして利用される木質ボード。丸太から細長い削片(ストランド)をとり、機械などで繊維方向を揃え、直交するように配置する。アメリカ、カナダで生産。

資料提供:ウェアーハウザー・ジャパン株式会社(トラス・ジョイスト部門)


ティンバーストランドLSL(Laminated Strand Lumber)
蓄積量が豊富な北米のアスペン(ドロノキ)を軸材料として有効利用するための製品。丸太を洗浄し、皮を剥いだ後、長さ300mm以内の木片(ストランド)に切断する。乾燥後、ポリウレタン樹脂で処理し、さらに蒸気噴射プレスで圧縮する。エレメントが小さいため、木口はPSLよりも密度が高い。樹種などは異なるが、LSLと同様に木片を加工する製品をOSL(Oriented Strand Lumber)と呼ぶこともある。

資料提供:ウェアーハウザー・ジャパン株式会社(トラス・ジョイスト部門)


パーティクルボード(Particle board)
木材の小片を接着剤で成形熱圧した木質ボード。廃材などから不要物を取り除いて生産することができる。密度が一定の一層構造と、表面がなめらかで芯層の粗い三層構造がある。下地材として一般に、突板(板面に沿って削った木目の美しい薄板)などを貼り化粧し、家具や造作に使用する。

資料提供:東京ボード工業株式会社


MDF(Medium Density Fiber board)
SST ファイバーボードの一種。木材繊維を成形、熱圧してつくり、比重に応じてインシュレーションボード(Insulation Fiber Board IFB 比重0,4未満)、MDF(比重0,4以上0,8未満)、ハードボード(Hard board比重0,8以上)の三種類に区分される。MDFは、材質が均質で、表面が平滑、木口が緻密なのが特徴で、家具や建築材に広く活用されている。

資料提供:ファミリーボード株式会社


スーパーウッド
SST プラスチックのチップと木粉でつくる、新しい木質系材料。まず木粉とチップを溶融し着色料を混ぜる。 これを押出して金型で成形し、ヤスリをかけて仕上げる。水に強く耐久性に優れた素材である。 木目は印刷による。利用しているプラスチックは、油のボトルやビニールシートなどの廃プラスチック。 特殊な摩擦洗浄で、資源として生まれ変わる。

資料提供:アイン株式会社 総合研究所



関連リンク
森林総合研究所 構造利用研究領域 材料接合研究室
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/etj/index-j.html
木材についての様々な開発・研究を行っている。最近の研究や木材建築物、その他、研究所が主催するイベントなども紹介している。

エンジニアードウッドについてもっと詳しくお知りになりたい方は、上記研究所所属/林知行氏(当展覧会協力)のサイトへどうぞ。
林知行氏のサイト
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/etj/hayashi/index-j.html

林知行氏作成による「デザイニングウッド展」・写真資料集5(トピックス) サイト
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/etj/hayashi/inax/inax.html



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