堀 愼吉 展
― 大地の種 ―
会期 : 2002年10月1日(火)〜29日(火)
休廊日 : 日祝日
堀愼吉(ほりしんきち)さんの作品は、土を絵の具にして描いた平面です。在住する山梨県近辺で採れる土に凝固剤を混ぜて、パネルに描いていきます。画面は土の色とは思えぬほど豊かな中間色で彩られ、土壁のような乾いた感触をじっと見つめていると静謐さが満ちてきます。波が引いていった砂地のように、泥が乾いた画面には、小石や草の実の破片が満天の星のように散りばめられ、オレンジ色や黄緑色の星くずが象嵌されたように見えます。
堀さんは1960年代から空気や水、ゴムなどを素材に彫刻作品をつくってきましたが、美術という枠組みの中で仕事をすることに疑問を感じ、しばらくの間雑誌の編集や、陶器に使用可能な土の研究開発、民俗学の土器の複製などを行い、1980年代後半から再び土をモチーフに制作を始めます。 土を見つめ続けてきた堀さんの、大地と万物の行く末を思わせるような清らかな作品です。 上会場写真をクリックすると、左写真は左から2つめの作品、右写真は右側作品の拡大画像 (それぞれ24K程度)が表示されます |
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