ceramica

栢野紀文 展
−焼酎瓶・開花−

会期
2004年7月2日(金)〜7月28日(水)
休廊日
7月7日、21日(水)


栢野さんの作品はカラフルなドローイングが楽しい焼酎瓶です。
焼酎ブームの中、全国の様々なやきものやガラスの瓶を目にすることが多いこの頃ですが、栢野さんの作品は、白い粉引きをベースに、小さな丸が均等に描かれていたり、煙突がドローイングされていたりと、カフェオレ・カップや照明器具をもイメージさせるような、飛びきりポップで、若々しい焼酎瓶です。
白やテラコッタの薄いレンガ色をベースに、赤、青、黄、紫の、花丸や十字、波模様が大きなストロークで伸び伸びと描かれ、明るく楽しい躍動感にあふれています。そうした焼酎瓶がたくさん並んでいる様子は、南国の艶やかな花が咲き乱れているような、強い陽射しを跳ね返す、乾いた感じのする情熱的な作品です。
また、照りのある白地にグレーやレモンイエローも加えて使ったカラフルな瓶には、やきもののキャリアを感じさせる、豊かで深い釉薬の重みがあります。
栢野さんは現在33才ですが、岡山の大学でやきものを学んだ後、早い時期に朝日陶芸展でグランプリを受賞しました。ところが、その後美術ジャンルでの制作や滋賀、瀬戸、常滑の窯業地を転転として、これまで大きな発表をしてきませんでした。
しかし、そうした生活の中で得た多くの知人や知識や人生観が、やがて栢野さんの制作に大きな転機をもたらします。知人の「栢野さんはもっとカラフルな色使いをした方が君らしいよ」という言葉と、しばらく暮らしてきた常滑の街で見かける古い焼酎瓶のある風景から、今回の作品が生まれました。
すでに地元の個展では好評を得ています。今回栢野さんは、東京で初めての個展開催となります。瓶でもなく、壺でもなく、オブジェでもなく、しかしそのすべてであるような闊達で自由な作品群を、お楽しみください。


■ アーティスト・トーク ■
制作のことなど作家ご自身に語っていただきます
7月2日(金)18時〜19時

先着順、入場無料


Kayano Norifumi プロフィール
1971年 岡山県生まれ
1997年 岡山大学教育学部美術教育研究科修了

滋賀県陶芸の森に研修生として入る
第35回朝日陶芸展グランプリ受賞
1998年 常滑に移る 吉川正道氏のもとで勉強
2003年 個展 ギャラリーセピカ(常滑)
2004年 個展 ギャラリーグロス(岡山)
個展 ギャラリー数寄(江南)
グループ展 haru展 中日画廊(名古屋)


2004年 展覧会スケジュール


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