高田美沙 展 ―うつわの春― 会期 : 2005年2月3日(木)〜3月1日(火) |
平台の小皿/サイズ: 約10cm
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高田さんの作品は植物モチーフをデフォルメして、白磁に青の濃淡でドローイングをしたお皿やカップなどの器です。 いずれもゆりや矢車草やレンゲなど、春や秋のやわらかなかたちを持った実際の植物を写生した後、幾度となくデフォルメを繰り返し、自然のかたちを感じさせながら、大きく丸めたり、幾何学的な連続模様にしたりと、伸びやかで愛らしく、今を感じさせるみずみずしい姿に生まれ変わっています。 いつもオブジェ作品の多いINAXガレリアセラミカですが、高田さんは自分の作品を、皆さんにいつも側に置いて日常的に使って欲しいと考えています。 白磁に植物柄の器は、古今東西やきものの代表選手で、様々な時代や窯の特色が今も連綿と愛され続けています。白い余白をたくさんとった構図、水墨画のような単色の濃淡の表現、季節感のある自然モチーフは控えめで、おひたしや汁ものや、あるときは花器にもなりうる、器に適したスタイルでもあります。 美大を卒業したばかりの高田さんの作品は、清楚でありながら、ドローイングが絵画のように主張して、時には生けられた本物の花と描かれた花が競い合うこともあります。そうした作品の強さも、古今東西をリミックスした今の時代の気分にぴったりです。 高田さんは淡路島で育ちました。京都の大学へ通うようになって、改めて故郷の自然を自覚したと言います。瀬戸内海の陽光のきらめき、おだやかに丸く低い山、吹き渡る優しい風。そうした自然の要素を感じさせる高田さんの作品は、私達の気持ちをゆったりと受けとめて、一服の清涼感を与えてくれます。 今展は高田さんの東京での初めて個展開催となります。高田さんの器で、皆様に一足早い春の訪れをお送り致します。 |
足台の大皿、ボウル/サイズ: 約20〜25cm
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