大和由佳 展 -地表の鳥-
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今回の大和さんの作品は会場のカーペットを利用したインスタレーションです。1歩会場に入ると、足元に十数羽の鳥が羽ばたき群れている、黒いシルエットが広がります。鳥の姿はカーペットを切り抜いたところに、貝粉や墨粉などを埋め込んでつくられています。それらの素材の質感から、日本的な古典文学や絵画のイメージの影法師や幻影が想起されます。天井と床を結ぶ数本の柱とその柱を囲む水を張ったうつわの揺らめきや鏡面効果によって、天地が逆転した世界に迷いこむような作品になります。 大和さんは26歳の若手作家ですが、これまでも会場を不思議な空間へと変容させるインスタレーションを度々行ってきました。 「晴れ間に眠る」(2004年)は、1cmほどの白い樹脂粘土でつくったプルメリアの花のようなかたちを床に円形に数千個散らし、天井に放射状に張った針金から、矢印の矢の部分を円の中心に当てた作品です。ロマッチックな情景が、指し示される矢印によって象徴性や寓意性を帯びていく、力強い作品です。 |
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(会場内):「地表の鳥」 木材、ビニール、水、墨、貝
(額装画):左より「流れ去るものを石に」「テントを焼く」「しるし」「中庭」「訪れるものを待て」「落花」
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