戸田 守宣 展
− セラミック・メモリー −
戸田守宣(とだもりのぶ)さんの今回メインの作品は、掌に入るような紡錘形や小枝の形のピース百個あまりを、縦横約2メートルの輸送用の木箱に似た箱の内面に貼り付けて構成をしたオブジェです。この作品は「国際陶磁器展美濃98」で銀賞を獲得しています。 戸田さんは瀬戸の窯元に生まれ、瀬戸窯業高校専攻科を修了した後、家業を手伝いながら作品をつくっていましたが、あるとき手を怪我してしまい、手が直るまでの間に自由が利く掌だけでできる作品をつくり始めました。それは始めパチンコ玉位の球体でした。この球体を何百個とつくり画廊の壁面にピンナップして行ったのです。その果てしないとも思える設営作業には幾日もかかり、作品は小さなものの集積の莫大なエネルギーが凝縮しているようで、見るものを圧倒しました。 今ではかたちも様々で色彩豊かになり、展示も変化してきました。画廊の壁に何日もかけて構成する表現方法とともに、公募展の出品や海外での発表のために、自然に箱という形式が出てきたのだそうです。今展出品の作品は、ピースが釣りの浮きや魚のかたちなど、思わず好きなかたちを探して、握り締めたくなるような魅力を持っています。加えて、標本箱や採集箱を眺めているような楽しさに溢れています。作品と展示方法の奏でる絶妙さには、戸田さんが多くの発表を経て、場と自由に交感できる力量も感じられます。 |
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MORINOBU TODA 作家略歴
1959 愛知県生まれ
個展
グループ展
受賞
収蔵 |
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注/写真は、新宿会場のものです
ガレリア セラミカ 新宿
会期 : 1999年1月8日(金)〜26日(火)
会期中無休
1999年
展覧会記録
ガレリア セラミカ 札幌
巡回展 会期 : 1999年2月2日(火)〜27日(土)
休廊日 : 毎週水曜日
1999年
巡回展記録
注/ガレリアセラミカ札幌は、
2002年11月19日をもちまして休廊しています
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