佐藤ハルコ(さとうはるこ)さんの作品は丸めた薄い陶板を重ねてつくるオブジェです。
陶板は紙を台紙に薄く薄くつくられ、これをくるっと輪状にしたものをいくつも重ねて高さ30〜40cmのインスタレーションにします。 今にも倒れそうな危うさと壊れそうな薄さが見る者をドキドキさせます。

陶板の表面には白、茶、黄の淡い釉薬の色と引っ掻き傷のような模様がつけられ、チョコレートウエハースのような優しい風合をしています。

佐藤さんの陶歴は今年で6年目です。
陶芸を始める前はインテリアコーディネターの仕事をして、オブジェや雑貨を探すのが何よりも好きだったそうですが、結局自分の欲しいモノがどこにもないという理由から、つくる側に廻りました。
佐藤さんの制作にはその頃の名残のようなものが感じられます。

注／写真は、新宿会場のものです