1999年 2月 ご紹介

地下鉄仙台駅から南に一駅の五橋駅下車、連坊小路を東に歩き、JRの高架を超えた先の左側に、赤い看板が目印の小さな書店があります。

店舗面積は10坪と小規模ですが、多くの常連客に支えられた住宅地の「大きな」本屋さん 桜書店 をご紹介します。

お店の入口には、書籍販売の他にサービスでやっているという、写真のプリントやクリーニング、宅配便などの業務用看板がたち並んでいます。取り扱い品目の拡大に伴い、増えてしまったそうです。

店にに入ると、雑誌や文庫、書籍がビッシリ、ところ狭しとあります。お店は、手塚治虫のマンガに登場する「お茶の水博士」に似た風貌の三品店長と、奥様の二人で切り盛りしています。

店長の三品さんは私立仙台中央図書館の館長も兼任していたので、本への造詣の深さには驚くばかりです。例えば、「こんな本を探している」と店長に相談すれば、コンピューター検索も顔負けの速さで、たちどころに数冊の候補を挙げてくれるでしょう。新刊が出た時には、その本を好きそうなお客様に「こんな本が出ましたよ」とお勧めもしています。本好きにとってはたまらない本屋さんです。

一人一人のお客様の好みは、レジの後ろに置かれた「顧客ファイル」でも把握しています。中を開くと、お客様が購入された書籍に挟まれている「スリップ」が、個人別にびっしりと貼られ、どんな本を買っているのか一目で判る仕組みです。日々のこの細やかな配慮が、大きな財産になっています。

こちらのお店では、書籍の全国発送もしてくれます。送料は、書籍代金が3500円を超えれば無料です。また、クレジットカード会社と提携した｢桜SAKURAカード｣も発行しています(詳細につきましては、書店に直接お問い合せ下さい)。
地元の常連客だけでなく、全国にファンが広がる日も近い桜書店です。