1999年5月1日、JR博多駅前に「福岡交通センタービル」がオープンしました。1〜3階に西鉄バスのターミナル、4〜5階はショッピングフロア、上階には吉本111劇場、映画館、レストランなどが入っています。

このビルの6階の　紀伊國屋書店 福岡本店　は、ビルの外に掲げられた「本の街を歩いてみませんか。」という大きな垂幕の通り、1060坪を誇る九州最大の超大型書店です。

書籍は、雑誌、文庫、文芸書から、自然科学、芸術などの専門書、洋書に至るまで網羅されています。INAX出版の本も、福岡で最も多く揃っています。

レジだけで4ヶ所もある広いフロアは、A〜Eの地区と、20以上の柱番号、更に5ケタの棚番号に細分化されています。
エレベーター脇には、駅前にあるような点灯式のフロア案内図が設けられていますが、人気が高いのはフロア2ヶ所に設置されたタッチパネル検索機「KINOナビ」です。
書籍名、出版社などのキーワードを入力すると、検索可能な約150万件のデータの中から探し出し、フロアのどこにあるのかが画面上に表示され、印刷もできます。

店内8ヶ所には、「シネマの小部屋」や「ミステリーの店」、「福岡九州なんでもブックス」など、出版社や細かいジャンルにこだわらずに揃えられたコーナーが展開されています。
「インテリアの部屋」では、INAX出版のタイルの本などがカラフルな表紙を見せて木目調の書棚に並び、柔らかく優しい雰囲気です。
各コーナーの醸し出す雰囲気が、膨大な書籍からくる圧迫感を緩和しているようです。

建築書のコーナーでは、積算資料などの専門的な実務書は奥の壁側に揃え、店内通路側の低い棚に、評論や表紙の綺麗なビジュアル本などを並べ、お客様が手に取り易いよう配慮されています。INAX出版の本は、ほぼ全点がここに置かれています。

また、この8月8日には「ハイブリッドwebサービス」がインターネット上でスタートしました。
既に紀伊國屋書店には「Book Web」という会員制サイトがありますが、「ハイブリッドwebサービス」では、福岡本店の在庫状況をサイト上に公開し、お店に在庫があれば、営業時間に関係なく注文ができるという、業界初の画期的なシステムです。

さまざまな試行錯誤をしつつも地域定着を狙う意欲的な力強い姿勢が、書店担当者からは感じられます。しばらくは目が離せない書店です。