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INAXライブミュージアム企画展
〔2011年4月2日(土)〜7月10日(日)〕のご案内
『やきものを積んだ街かど − 再利用のデザイン』
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INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)では、近代窯業の両雄、瀬戸と常滑の街に見られる、やきものを積んだ壁や塀などをテーマに、その造形の面白さ、窯場の智恵とものへの愛しみを紹介する展覧会『やきものを積んだ街かど−再利用のデザイン』を、2011年4月2日(土)から7月10日(日)まで、「土・どろんこ館」企画展示室で開催します。
瀬戸、常滑はともに明治から昭和半ばにかけ膨大な数のやきものをつくり日本の市場を席巻しました。日本中の食卓で瀬戸産の器が使われ、日本各地のインフラ、都市部の上下水道の普及や農地改良に常滑の土管が貢献しています。一方、舞台裏ではおびただしい数の市場に出せない不良品や、使い古しの窯道具があふれていました。いずれも硬く、重く、処分に困る、いわゆる「産業廃棄物」です。これらは、れんがやブロック、石などの部材の代用品として、その街に生きる人たちの手によって塀や壁、家の土台として積み上げられました。 |
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古い窯道具(棚板やツク)の積み上げ<瀬戸> 撮影:梶原敏英 |
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その隙間には苔や草が生え、風雨にさらされた表情は味わいを増し、いつしか街の一部となって、やきものの街の景観を作っていきます。素材の美しさ、積み上げたパターンの面白さ、さらには当時の人の再利用の智恵やものへの愛着など、これら「時代の忘れ形見」は多くのことを教えてくれます。そして、その背景に、大量にやきものを生産し続けた往時の産地の元気な姿が浮かび上がります。 |
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土管と焼酎瓶、硫酸瓶の積み上げ<常滑>
撮影:梶原敏英
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本展では、やきものを積んだ壁や塀、家の土台などを写真パネルや地図で紹介するとともに、焼酎瓶や古い窯道具を積み上げた壁を再現し、その造形やパターンの面白さを紹介します。また、三尺土管*4本を連結し、その中をくぐれるインスタレーションや、太さの異なる土管をたたいて音を確かめてみるコーナーなど、改めて素材に触れ、やきもの製品をより身近に感じる展示となっています。やきものの街の「再利用のデザイン」をお楽しみください。
※三尺土管:直径が三尺(約90センチ)の土管。 |
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開催概要 |
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【会期】 |
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2011年4月2日(土)〜 2011年7月10日(日) |
【会場】 |
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INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室 |
【開館時間】 |
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10:00am〜5:00pm(入館は4:30pmまで) |
【休館日】 |
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第3水曜日(祝日の場合は翌日) |
【共通入館料】 |
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一般:600円、高・大学生:400円、小・中学生:200円 |
【企画】 |
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INAXライブミュージアム企画委員会 |
【後援】 |
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常滑市、常滑市教育委員会、常滑商工会議所、瀬戸市 |
【展示デザイン】 |
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西本剛己(ARTLAB+) |
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関連イベント 瀬戸と常滑「やきものを積んだ街かど」観察ツアー |
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講師、服部文孝氏(瀬戸市美術館館長)、中野晴久氏(常滑市民俗資料館学芸員)のご案内で、瀬戸と常滑のやきものを積んだ風景を訪ねます。撮影した写真などをもとに、参加者全員で意見交換します。
【日時】 |
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5月22日(日)10:00am出発、5:00pmごろ解散 |
【定員】 |
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先着20名(要予約) |
【対象】 |
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小学生以上(小学生は保護者と一緒に参加のこと) |
【申込方法】 |
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氏名、年齢、電話番号を明記の上、FAXかメールにて。
4月2日より受付開始
FAX:0569-34-8283
E-mail:event.ilm@lixil.co.jp |
【問合せ】 |
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INAXライブミュージアム
TEL:0569-34-8282 |
〔講師〕
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服部 文孝(はっとりふみたか)
瀬戸市美術館館長。1964年、静岡県に生まれる。
論文 展覧会図録『近代日本陶磁の華』『瀬戸陶芸の精華』
中野 晴久(なかのはるひさ)
常滑市民俗資料館学芸員。1955年、愛知県に生まれる。
著書 『常滑焼と中世社会』(共著、小学館、1995年)
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〔コーディネーター〕 |
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坂井 基樹(さかいもとき) 編集者。1967年岐阜県に生まれる。やきもの雑誌『陶磁郎』副編集長、『つくる陶磁郎』編集長を経たのち、工芸および美術の分野の書籍編集、展覧会の企画などを手がける。『瀬戸内国際芸術祭2010』の記録集など、多数。 |
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関連書籍『やきものを積んだ街かど 再利用のデザイン』 |
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(4月2日発売) |
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【図版構成】 |
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風景のインフラストラクチャー ―石山修武
デザイナーなしのデザイン ―松田行正
矢野和之さんと「産廃仕上げ」の町をゆく ―佐野由佳
残材のつくる風景と残材に見える風景
瀬戸と常滑 ―安藤邦廣
瀬戸 |
誰が積んだのか ―赤澤ゆかり
もとの姿の歴史 I 窯道具 ―服部文孝 |
常滑 |
もとの姿の歴史 土管、焼酎瓶・硫酸瓶 ―中野晴久常滑の土管・日本の近代化事始め ―TEM研究所 |
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天地257mm×左右182mm /本文64ページ オールカラー/無線綴じ
定価:1,500円 (税別) |
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土とやきものの魅力を発見し体感できる「5つの発見館」から成る文化エリア。大正から昭和にかけ土管等やきもの製品の製造で活気付いた往時の常滑の面影を残す大窯と煙突や、世界の装飾タイルを展示した日本で唯一のタイル博物館などの展示施設や体験教室、展覧会等を通じ、土とやきものの魅力を伝えています。 |
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