INAXは、商品の一生(ライフサイクル)、「つくる」「つかう」「もどす」のすべての段階で、環境に与える影響を少なくするために、エコ商品開発を「LCD評価システム」に基づき行っています。
例えば、INAXの商品に「オートマージュ」という、センサー付自動水栓があります。センサーの作動電力をまかなうために、吐水時のエネルギーを使う水力発電機を内蔵しています。水栓にセンサーと水力発電機という新たな部品を付けることによって、「つくる」段階の環境負荷は増えます。しかし、これらの機能によって、「つかう」段階では、水の出る勢いにより発電された電気によりセンサーを作動させるため電池不要となります。また、微細なスプレー状の吐水方式により、従来のハンドルタイプの手洗い水栓に比べて約80%もの節水が可能になります。これらをLCD評価システムで総合的にチェックすることによって、商品のライフサイクル全体での環境負荷は少なくなるという判断が行えるのです。

1998年に、INAXではLCD評価システムを、製品開発時における評価項目として導入しました。より高いレベルのエコ商品を開発するため、評価内容・基準を常に見直し、進化を遂げてきました。2002年には、評価基準を記載したLCDチェックリストを全品種共通から品種別に分けて、より商品特性にあわせた評価が可能となりました。また、1998年以降に整備された「グリーン購入法」、「省エネ法」、「建材からのVOC放散速度基準」などの公的基準も評価項目に確実に取り入れています。
さらに、2010年には、新商品開発におけるINAXらしいエコ技術開発のレベルアップを促進するために、「つくる」「つかう」「もどす」の枠組みに、「省く」「無くす」「創る」3つのキーワードを加え評価項目を見直しました。
| 枠組み | キーワード | 意味合い |
|---|---|---|
| つくる 原料調達 製造 輸送・流通 施工 |
省く |
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| 無くす |
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| 創る |
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| つかう 利用・使用・運用 維持・管理・改修 |
省く |
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| 無くす |
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| 創る |
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| もどす 解体・回収 リサイクル・リユース 廃棄 |
省く |
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| 無くす |
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| 創る |
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LCDチェックリストを使用して、商品開発の企画時に計画、量産試作時に結果評価を実施します。評価基準に基づき選定したエコ商品には、カタログ等にて「エコ訴求マーク」を表記し、その特長である環境配慮ポイントをわかりやすく表現しています。

また、LCDチェックリストには、LCA活用も盛り込んでいます。LCAとはライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment)の頭文字を取ったもので、ある製品が製造、使用、廃棄あるいは再使用されるまでのすべての段階を通して、環境にどのような影響を与えたのかを評価する方法です。INAXのLCAは、ライフステージを材料調達・製造・物流・施工・使用・再利用・廃棄の場面に分けて、ステージごとのCO2排出量を算出しています。
住宅設備機器の一例で洋風便器の場合を見ると、「使用」場面での洗浄水使用の環境負荷が大きいため、洗浄水量の節水に重点を置いて開発すべきであることがわかります。一方、タイル・建材の一例として健康建材「エコカラット」の場合、「製造」場面での負荷が大きいため、再生材の使用や投入エネルギーの削減などの負荷低減に重点を置いた開発が必要であることがわかります。

