
Think the Earthプロジェクト・コーディネーター。企業とNPO/NGOが互いに尊重し、学び合える関係づくりのお手伝いをしています。二世帯同居をしていた祖父が、生ゴミを捨てずに庭に埋めていたのを見て、「資源循環」を学んだので、いまだに生ゴミを燃えるゴミとして捨てるのには抵抗が・・・。
「ベトナムで環境教育をやるなら、まずは、現地で活動しているNGOに協力を呼びかけることから始めましょう。」…INAXにそんな提案をしたのは、2006年の春のことでした。
その夏に協働候補となるNGOの活動地を視察し、INAXとして、ベトナムでの水環境教育活動を本格的に開始したのが2007年。そこからちょうど4年が経とうとしている2011年1月に、現地視察への同行取材をさせていただきました。
ここ数年、日本にいてニュースを目で追うだけで、ベトナムという国が変化し、経済的に発展を遂げていることはわかります。2010年の経済成長率は6.78%。BRICsに次ぐ新興国として一番に名前が挙がるまでになりました。また、2008年にはベトナム初の二カ国間経済連携協定を日本と締結し、2009年度のODA(円借款)は過去最高額となるなど、日本との関係も深いと言えるでしょう。国が大きな変化を遂げている中、NGOの活動地がどう変わっているのか、INAXとNGOの協働事業はどんな局面を迎えているのか、見所・聞き所がたくさんありそうだなと、ベトナムの協働現場に行く前からとても楽しみでした。
2007年に開港したホーチミンのタンソンニャット国際空港に降り立ち、市内に向かうと、ひときわ目立つ高層ビルや高級ブランドのお店などが目に飛び込んできます。
真新しいビルとフランス統治時代の記憶を残す建物が混在し、ベトナムのファーストフードヌードル、"フォー"の露店とチェーン店が通りを隔てて共存している風景は、いま、この国が変化のまっただ中にいることを実感させてくれます。

昔ながらの露店

高層ビルの足元に昔ながらの露天もまだ残っています
INAXも2011年1月時点で、ハノイの衛生陶器(トイレ関連製品)製造拠点が第5工場まで拡大し、ホーチミン市郊外にはタイル工場を、中部のクアンナム省にも水栓金具の工場を設立。2008年当時すでに1,000人を超えていた従業員数は、2,300人近くになりました。
一方、INAXの水についての環境教育活動はどんな経緯をたどってきたのでしょう。
NGOとの協働開始直後は、環境部門の部門長、そして担当の課長が自ら現地に赴き、協働NGOとの信頼関係を築いてきました。その後、年2回の訪問には同じ部署の他のメンバーも参加するようになり、4年間で延べ28人がベトナムでの水環境教育授業に参加。ベトナムの現地社員が授業をすることもありました。また、協働NGOと活動地域の子どもたちを、ハノイやホーチミンの工場見学に招待した時は大好評でした。
さらに、現地法人の歴代社長も、できる限り活動地を訪問し、非常に意義のある活動だと認識しているとのこと。5年前、ハノイの現地法人の応接室で「ベトナムで環境教育活動をやることになりまして…」と、担当の川合さんがおそるおそる話を切り出したことを思い出すと、隔世の感があります。
さて、NGOとの協働関係はどう変化したのでしょう。今回行った水環境教育の授業や視察の様子も交えながら、ご紹介していきます。

ベトナム 成長と変化の中で