トーネットといえば曲木椅子のこと。正確にいえば、ウィーンのメーカー、ブランド名です。 シンプルでエレガントな曲線は、世界各国で150年以上も愛されつづけてきました。 ウィーン工房以降のモダン･デザインの展開に深く関わりながら生きつづけてきた、ミニマルな曲線美の秘密に迫りました。

およそ私たちの身のまわりのもののなかで、このように長い命を保ち、世界中で受け入れられてきたものが他にどれだけあるでしょう。 椅子というものが持つ不思議な魅力は、人の心をつかんでやみません。 その中でも、トーネットの椅子には、トーネットだけの際立った魅力があるといえるのではないでしょうか。

監修にあたられたのは、「トーネット狂い」を自称される加藤晃一氏。氏の収集されたこれらのトーネットは、手づくりと 機械製品の間の深いみぞの中で思いあぐねている私たちに、新しい示唆を与えてくれるように思われます

尚、本展に際しご協力をいただきました数多くの方々に、改めてあつく御礼申し上げます。

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