ジョン・デイヴィス展
−ブッシュ・インスタレーション−
ごあいさつ INAXギャラリー大阪、1986年8月は、オーストラリアのアーティスト、ジョン・デイヴィスによる展覧会を開催しました。ジョン・デイヴィスがはじめて日本で展覧会を開いたのは、1982年10月、東京のINAXギャラリーでしたが、それは多くの人々に鮮烈な印象を与えました。
数本の枝で櫓のような形を組み、そのまわりを布で貼り、タールで彩色された作品や、不定形な布につめものをした、キルトのようないくつかのピースが縦横につながれ、鳥の羽根や小枝、小石、植物が糸で埋め込まれた作品が画廊の床におかれた時、それらは荒野に点在する呪術的なモニュメントでもあり、精霊が住むほこらのようにも見えたものでした。 その後ジョン・デイヴィスがオーストラリア原住民アボリジニの文化に深い造詣と理解をもっていることを知り、オーストラリアという国に生まれた、この特異でスケールの大きなアーティストは、古代と現代をまるで自由に行き来できる力をもっているかのように思えたものでした。
ジョン・デイヴィスが手にする枝はオーストラリアに偏在する、ユーカリです。ユーカリは緑灰色の、アンバランスで野放図な枝ぶりですが、その枝を自在に扱いかたちにしていきます。
あるものは舟のようでもあり、鳥や虫、魚のようにも見えます。またある時は、そのかたちが沼地や草むらにも見えてくるのです。 「ブッシュ・インスタレーション」と名づけられたこの展示では以前にも増して、自在な拡がりを見せてくれました。 INAXギャラリー大阪 |
注/展覧会図録は刊行していません
ギャラリー大阪 |
1986年8月 |
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