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自転車展
−機械の素−

ごあいさつ

「おのころがし」「ふんころばし」―なんだか昆虫の名まえのようですが、それぞれ人間が 自ら転がし、また踏んで転ばしていくところからついた自転車の古い呼び名です。
人間が動力となる自転車は、肉体に最も近い道具として私たちの生活に溶け込んでいます。

最初の自転車が実用化されてから約170年、さまざまな発明と工夫を重ねたその技術は、つねに近代工業の先端を切り拓いてきました。鉄のパイプも空気入りのタイヤも、ギアやクランク、ボールベアリングも、自転車から生まれ、やがて自動車や飛行機へとつながっていったのです。
この「機械の素」といえる自転車は、やはり「機械の素」というべき2000点ものパーツからできています。
すべてJIS規格で標準化され、またデザインを施しやすい部分を持たなかったためか、従来デザインの側から自転車を語ることは、多くありませんでした。

一方社会的には、富裕階級のステイタスシンボルとして登場した自転車は、労働に、銀輪部隊に、通学・買い物に、高級スポーツにと、その身近さゆえに容易に変容して時代を走ってきました。

こうした自転車の歴史の厚みと、確かな存在感を、展示と図録・BOOKLET『 自転車』(在庫切れ)でご覧ください。 自転車をこぎだした時の、あのさわやかな風を少しでも感じていただければ幸いです。

今回、新旧・内外のさまざまな自転車とその周辺のものを取材、展示するにあたって、多方面の方々から多大なご協力をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

INAXギャラリー

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図録・BOOKLET『 自転車』(在庫切れ)
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ




会 期 (終 了)
ギャラリー名古屋
1988年7月〜9月


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