音のデザイン
−楽器とかたち−
ごあいさつ 古代ギリシャの彫刻にさまざまな楽器が登場するように、楽器の歴史は人類の文明の歴史と同じくらいに古いものです。また、民族や文化ごとに固有の楽器が数限りなく存在することから、楽器は時代の文明・文化に呼応するものともいえます。 例えばピアノは、定説によると1709年にイタリアのクリストフォリによって発明され、18世紀末には「楽器の王」たる存在を確立しました。平均律や12音階、さまざまな音楽理論がこのピアノのうえに構築され、近代西洋音楽を集大成する一大システムがつくられます。こうしたピアノの発展背景には、産業革命による鉄製フレームの登場(音量が飛躍的に拡大され、一般市民用のコンサートホールが誕生する)と量産化があります。つまり、当時のヨーロッパが目指した機械化文明がピアノという楽器をつくりだしたといえるのではないでしょうか。
本展は、究極のメカニズムを体現した楽器の王・ピアノ、自在なデザインを可能にした電子楽器、そして音をつくり、味わい、楽しむ音具を展示・紹介し、それぞれの対比の中で、楽器のデザインとかたちの不思議を探りました。
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図録・BOOKLET『
音のデザイン』 INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ |
1990年3月〜5月 |
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