遊牧民の建築術
−ゲルのコスモロジー−
ごあいさつ
「ゲル」とはモンゴル語で「家」という意味で、草原に暮す遊牧民の住まいのことです。 天窓トーノと2本の中央柱、屋根棒オニーが放射線状にひろがり、ハンとよばれる折りたたみ式の格子状の壁構造と合体すると骨組みは万全で、夏は薄い布、冬はフェルトでそれを覆い、さらに防水用の布を被せ紐で結ぶとゲルは完成します。 3〜4人が2時間をかけて作りあげる工夫にみちたゲルは、それ自体が、厳しい自然から家族を守る支えでもありました。 |
土に生きる遊牧民の暮しは、遊牧にもっとも適した土地を選び、居を定め、羊や馬の糞や血の一滴までも無駄にしない、完結した自然のリサイクルの生活ともいえます。
それは、暮らし方の原点のような、遠い祖先を見出すような近親感やどこかあこがれに似た感情を抱かせます。
今展では簡素で驚くべき合理性の、これから現代に通じる暮らし方の知恵をご覧いただければ幸いです。 INAXギャラリー
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図録・BOOKLET『
遊牧民の建築術』
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ |
ギャラリー1 | ギャラリー大阪 |
1993年9月〜11月 | 12月〜1994年2月 |
INAXギャラリー 過去の展覧会記録
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