日本アルプスに囲まれた飛騨高地にある町・飛騨古川。
その町並みは気品と格式にあふれています。 家々の出格子、白く塗られたこげ茶色の垂木の先端。 そして大工たちのトレードマーク・持送りに刻まれた白い文様「雲」。
祭り屋台を収納する屋台庫の白壁に描かれた鳳凰や折鶴の紋章は暖簾や提灯、祭り半纏など町中にあふれ、町のシンボルにもなっています。 このしっとりした町並みが明治37年の大火のあと再構築されたものと聞いてびっくりします。

昭和30年代に、中世から続く飛騨の匠の伝統にのっとった、もとの町並みの骨格をそのまま生かした町づくりがなされました。 四季折々に行われる祭り、そして長い歴史の中で培われた大工の技術が町づくりの大きなテーマになっているのは、いうまでもありません。

本展では、持送りの「雲」をはじめ町のシンボルともいうべき数々のサインを紹介しながら「伝統を守りながらそれを今に生かす町」としての飛騨古川を見つめ直しました。

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