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絵画の中の床模様

ごあいさつ

キリストを膝に抱き、跪く宰相ロランと相対する聖母マリア。マリアの羽織る真紅のローブとロランの刺繍を施した衣装の裾が覆うのは、幾何学模様の美しい床。 聖母マリアの天国での戴冠式を見守る使徒や聖人たちの衣装の裾が、モザイク模様のカラフルな床の上に届いています。

ファン・エイクの「宰相ロランの聖母子」、フラ・アンジェリコの「聖母戴冠」などルネサンス期のヨーロッパ絵画には、室内の意匠を緻密に描いたものが数多くあります。 時代は下り、ヤン・フェルメールを筆頭とする17世紀のオランダの画家たちも透視画法を駆使して室内画には必ずといっていいほど床を描き込みました。 本展では、床や舗床の装飾に長い歴史を誇るヨーロッパ文化が生み出したルネサンス期の絵画を中心に、その中に描かれた床のデザイン・パターンを、大理石やタイル、れんがによって再現します。

ある時は天使が舞い下り、ある時は宴の舞台となり、またある時は女たちが美しい膝をついてきた絵画の中の床。
この展示から、画家たちが床を描くことでどんなに絵画を引き立たせてきたか、わたしたちの足下の床意匠がどんなに美しくヴァリエーションに富んでいたかを再発見していただけることと思います。

INAXギャラリー大阪

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会 期 (終 了)
ギャラリー1 ギャラリー大阪
1995年6月〜8月 1997年3月〜5月



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