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このページは、INAX出版・営業担当者が毎月連載します
2004年12月 ご紹介 |
2カ月連続で青山ブックセンター(以下ABC)をご紹介しています。青山本店に続き、今月は六本木店を取材しました。
早や2カ月前となったReOpen日の午前10時、私は青山本店に居たのですが、関係者やマスコミ取材で賑わう店内を、クリーム色のスーツにリュックを背負った男性が勢いよく横切って行くのが見えました。4時間後にReOpenを控えた六本木店の店長氏で、こんな時間にこんなところに居て大丈夫なのかしら…と思いながらも声をお掛けすると、「後でウチ(六本木)にも来てね!」と溌溂とした声が返ってきました。 |
「六本木の本屋さんだなぁ」と実感するのは、店に入ってすぐの棚に置かれた商品です。一般的には文芸新刊か女性週刊誌が"指定席"ですが、こちらの店では洋雑誌と海外文学がズラリと並んでいます。中央にファッション、インテリア系雑誌、右にサブカル、エッセイ、フラワーでザインなど女性向け実用書、左は何となく男性向けで、車やバイク、料理の本です。『カクテル全集』など酒類関連書が揃っているのも"不夜城"の街ならではです。
「昔はディスコだったらしい」フロアの中央には段差が設けられ、従って手前のフロアが天井が高めです。見上げると、両側の壁いっぱいに長野陽一氏の『島々』大判写真が張られ、天井までの空きスペースがギャラリーとして効果的に活用されていました。かつては公募展も年3回ほど行われていたそうです。
さて、階段を7段上がると、建築・デザインの平台があり、棚が右手奥に続きます。レジ前は人文・思想系で、硬派なABCらしい品揃えです。意外に多いのが文庫で、手描きの販促POPが幾つも立っているのが「ABCには珍しい」と訊ねてみると、担当者は名の知れたベテランスタッフだそうで、平台にはその担当者の似顔絵付の帯がかかった文庫が積まれていました(普段いかに自社商品しか見ていないか、また恥をかいております)。突き当たりがメインのフェアコーナーで、取材時はアート系のカレンダーが色とりどりに並んでいました。このほかコンピュータ、ビジネス、旅行関連書、新書、コミックもあります。『三丁目の夕日』というタイトルの面陳を、知らないなぁ…と眺めていると、小学校高学年と思しき少年が一緒の祖父に「これ面白いんだよ」と説明していました。 勉強になった反面、軽いショックを受けつつ、クルリ踵を返すと、カメラグッズを置いた棚の先にまた段差があり、「昔はカフェだった」ウナギの寝床のような中二階へと続いています。映画、音楽、演劇、写真集、美術書などなど。六本木通が見おろせる突き当たりがペーパーバックのコーナーです。 |
取材した日は土曜の午後で、ふだんの営業の時間帯とは店の雰囲気が違いました。
先ず、店の前の路面には中年女性の黒山の人だかり。何だ何だと覗き込むと、「韓流フェア」を開催中でした。この日、近くの六本木ヒルズでは"ヨン様"の写真展が始まったばかりでした。
これは特例ですが、土日と平日のお客様の層は明らかに異なり、観光客が圧倒的に目立つそうです。
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一般的に、こちらの建築の棚では「じっくりと読ませるもの」が昔からよく売れます。当社の『TenPlusOne』には追い風です。最近のベストセラーは『自分の仕事をつくる』や『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』、五十嵐太郎氏の『過防備都市』もまたジワジワと売れています。
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ReOpenからあっという間に2カ月が経ち、慌ただしく準備した商品の見直しを行なうなど、店はやっと一息ついた感です。店長氏は「以前のお客様が戻ってきた」と胸をなでおろしつつも、「これからが正念場」と気を引き締めます。課題は青山本店と同様、目も耳も肥えたお客様にどう対してゆくかです。
やはり、他店には無い、此処でしか買えない品揃えやフェアが不可欠です。音楽系同人誌『nu』はその一つです。
中央階段横には最近、赤い什器をフェア台として新設しました。今は手帳類が置かれていますが、いずれは『FILM ARCHITECTURE』や『Metoropolis』など以前から人気の近未来モノを揃えるアイデアもあり、未だ未だ店内は発展の余地を残しています。
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青山ブックセンター六本木店
東京都港区六本木 6-1-20 六本木電気ビル(106-0032)
TEL : 03-3479-0479
FAX : 03-3479-0605
営業時間
月〜土曜 : 10時〜翌朝5時
日・祝 : 10時〜22時
(12/31は19時まで営業)
休業日 : 無休(年末年始1/1〜1/3休み)
青山ブックセンター URL: http://www.aoyamabc.co.jp/
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