安田幸正 展 ― 陶 青い
会期=2005年7月8日(金)〜7月31日(日) |
安田さんの作品は、目も覚めるようなセルリアンブルーやコバルトブルーの艶やかな色彩をした陶の立体です。陶土をたたら板にして張り合わせたようなデコボコの球体や、さかさまにしたお皿で口を封じたような円柱型、ねじりんぼうのような受け皿型など、遠目には花器や幾何学形態のようでありながら、近づいて見ると、もうひとつ捻られたかたちが奥深く、かつシャープで独特の存在感を放っています。 1点の大きさは40〜50cm四方です。 抜けるような真夏の空や、手を入れれば染まってしまいそうな海の鮮やかな色彩が透明釉で包まれ、今水から上がったような、濡れた質感と清涼感があります。 また形態の、土による力強いストロークやダイナミックなウエーブも柔らかく表現されて、生き生きとした造形性を持っています。 安田さんは窯業地、岐阜県土岐市で製陶業を営む家に生まれました。幼い頃より、ものは何でできているのか、その成分に非常に興味を持ち、大学で物質化学を専攻してから家業を継ぎました。作品は宇宙がテーマで、銀河に魅せられ、星の成長や消滅、無数の変容などがそのモチーフとなっています。 土の持つ色彩の多様さと窯の炎がもたらす化学反応のバリエーション、釉薬となる土や鉱物の豊かさは、まさに地球自体の豊かさなのだと改めて感じさせられる作品です。 公募展で多くの作品の中にあって煌き、小さな画廊スペースの中では猛々しいほどの存在感を放っていた安田さんの作品7〜8点を一堂に会して東京で初個展を開催致します。 |
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