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秋廣 誠 展
-動作の比喩-

開催期間 2005年10月3日(月)〜10月27日(木)
休廊日 日祝日
時間 10:00〜18:00
入場料 無料

■ アーティスト・トーク ■
会場にて、制作のことなど作家ご自身に語っていただきます。
10月3日(月) 18時〜19時 先着順、入場無料

◇Art&News

秋廣さんの作品は、コンピュータ制御のハムスターや、風の吹かない扇風機、目の見える鉄瓶など、まるで落語の世界のような、ふしぎな機能を持ったモノたちです。
「サイバネテックス」は、液晶モニターに映し出されたハムスターが廻し車で遊びます。廻し車の向きによって、左右に会場中を液晶モニターが走って行きます。ハムスターの動きに合わせて液晶モニターに仕組まれた電子制御の車輪が動き回るシステムです。
「家電革命」は、扇風機の羽根を取り除いた部分に液晶モニターが嵌め込まれ、美しい夏の海の様子が流されます。風が全然来ないのに、映し出された涼感のイメージに思わず身を乗り出してしまう習慣から、組み込まれた情報やイメージの存在にハッとさせられる作品です。
「鉄瓶カメラ」は、鉄瓶に光ファイバーで繋がれたデジカメのモニターにその鉄瓶が写っています。光ファイバーがレンズの役割をして、デジカメの中の「網膜」にあたる部分に像を結ばせた、「鉄瓶が見ている光景」です。「網膜」から延びた光ファイバーが鉄瓶の周りの光を拾いにいくことによって、まるで鉄瓶がじぶんのレントゲン写真をもって現れたように感じてしまいます。見えないものは無いようにしか感じられない私たちに、いたずら小僧のように自分の姿をちゃんと見てほしいとあらわれます。鉄瓶がはじめて意思をもってあらわれた瞬間のようです。
秋廣さんは30代の若手作家で、これまでにもこうした写真や映像をモチーフにした独特の作品をつくり、受賞歴もあります。ハイテクをアナログに感受して、ユーモアとペーソスを見せ、私達の魂に触れる深い作品へとつくり上げています。科学の領域に興味を持ちながら、実証性を問う科学に対して、美術による自由な表現を目指しています。最近では、「光ファイバーに人間の神経に通じるものを感じる」と話す秋廣さんは、「見えないものはある、あるものは見えない」と、全身で伝える伝導師のようです。
今展では「サイバネッテクス」など計4点を展示致します。




Akihiro Makoto 作家略歴
1971年 東京生まれ
1999年 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2001年 東京芸術大学大学院美術研究科壁画分野(写真・映像)修了
2001年
4月〜2004年
3月
東京芸術大学美術学部非常勤助手
主なグループ展
2000年 柳英克氏とのコラボレーション(公立はこだて未来大学開学セレモニー)(函館市)
「Identity Art Competition」国内審査展(ドイツ銀行主催/東京芸術大学資料館取手館)
2002年 「旅譚」(東京芸術大学資料館、東京)
2003年 「解像度/Resolution」(表参道画廊、MUSEE-F、東京)
「Camp/Meetingpoint」
「ノンポリおおさか」(SUMISO、大阪)
公募展「美術誕生」入選作品展(八王子夢美術館)
2004年 Voice of Site(東京芸術大学)
「美術誕生」受賞者4人展(八王子夢美術館)
文化庁メディア芸術祭(東京都写真美術館)
個展
2002年 「延長する視覚シェーマ」(フタバ画廊、東京)
2003年 「Sight within Sight」(フタバ画廊、東京)
受賞
1999年 「O氏記念賞」(卒業制作展/東京芸術大学)
2000年 国際学生アートコンペティション「国内賞」(ドイツ銀行)
2003年 公募展「美術誕生」大賞(八王子市夢美術館、東京)
パブリックコレクション
「Prospectfar/柳英克氏とのコラボレーション」(公立はこだて未来大学、函館市)
「Sight within Sight」(八王子市夢美術館、東京)


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