山田 舞 展 2005年11月8日(火)〜12月3日(土) |
山田さんの作品は、白磁土でつくったくぼみのあるキューブ700個を80cm×300cmに積んだ、幾何学形の陰影が美しい壁状の立体です。 ひとつ8cm四方のキューブの一面に漏斗のような凹みがついています。空気を吐き出した瞬間をとどめたようなかたちのイメージで、その様が数百個連なることで、壁がまるで呼吸をしているようにかすかに動くように見えます。また、型成形によるエッジのたったキューブなのですが、やきものの性質である焼成環境の相違による僅かな表情の違いによって、一層有機的なイメージを与えています。 山田さんは、今年美術大学を卒業したばかりで、今展が初めての個展開催です。 大学の専攻を陶芸科か立体造形のどちらに進むか悩んだと語るように、その作品は、やきものに代表される窯のサイズや成形による土の物量感から離れ、やきものによる立体造形や、空間インスタレーションと呼びたくなる、自在なダイナミズムを持っています。 作品は、例えば泥しょうが流れて木の葉のようなかたちに固まったものを、数百個まとめてリング状にし、それらをいくつも鏡の上に展示した作品などは圧倒的な量感を見せました。 土や磁土という素材に軽やかに向き合って、現れ出るやきものの表情の変化に夢中になってきた山田さんは、かすかな動きや陰影をもった重層的な構築物を創造します。 今展ではキューブ700個による「Tempt air into breathe」1点を展示します。 |
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