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イスラームのタイル展
− 聖なる青 −

ごあいさつ

7世紀にアラビア半島に興ったイスラーム教は、シリア、メソポタミア、小アジア、北アフリカ、イベリア半島、中央アジアにまで拡がり各地に特徴ある文化の華を咲かせました。 過多な装飾性がその文化の特質といえますが、中でも、イスラーム教の殿堂・モスクを隙間なく覆ったタイルには目を見張るものがあります。
水の色・聖なる青や緑、黄、白、赤などの鮮明な色彩とエンドレス文様が圧倒的な物量で迫ってきます。 イスラームの時代以前にもタイルは存在しましたが、かつてこれほど夥しい量のタイルが建物の内外に貼られたことはありませんでした。 また、何百年を経た今でもモスクの上でタイルが色褪せず、剥離しないのは先人たちの技術が実にすぐれたものだという証しです。

本展では「聖なる青―イスラームのタイル展」と題して、これらモスクに貼られていたタイルを中心にご覧いただきます。 12世紀から18世紀にかけて、主にイラン各地の窯で焼かれたもの、幻のトマト赤で名高いトルコのイズニーク窯のもの、そして、パキスタンのタイル。 これらはすべて監修/タイル研究家・山本正之氏の収集によるものです。 過去のタイル展でもお馴染みの山本氏には、何回もこの地を訪れなければ知り得ない幾多の知識と豊富な資料の提供など多大なご協力をいただきました。

タイルはどのようにして生まれ発展してきたか、というテーマのもと世界各地のやきものを見つめ続けてきた山本氏の目が運んだやきものの数々。 鮮やかな色彩、多種多様な造形、後世に大きな影響を与えたデザイン。それは過酷な気候を生き抜いた砂漠の民の、新しい何かを生み出そうとする情熱の迸りのように思えます。

監修/山本正之

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図録・BOOKLET『 イスラームのタイル
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ

関連サイト 世界のタイル博物館 (愛知県常滑市)
山本正之氏の内外のタイルコレクションを収蔵しています




会 期 ( 終 了 )
ギャラリー1 ギャラリー大阪
1992年12月〜93年2月 1993年3月〜5月



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