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お守り動物園

用語解説

■ヒンズー教の動物たち

多神教のヒンズー教は、シヴァ、ブラフマー、ヴィシュヌの三つの神格を中軸として発達してきた。 彼らの物語にはいくつかの神聖な動物が登場する。
例えば、シヴァ神は、ガネーシャという象頭人身の息子をもち、聖天を守る。また、ヴィシュヌ神は、自らの姿を、猪、亀、魚、ライオンなどに変え、人々に恵みを与える。 そして、これら三大神はそれぞれ乗物を所有し、シヴァ神はナンディ(牛)、ブラフマーはハンサ(鷲鳥)、ヴィシュヌ神はガルーダ(金翅鳥)に乗る。
これらの動物のなかでも象は、インドにおいて古代から特別な存在とされている。ビンズー教だけでなく仏教説話の中にも登場しており、古代インドの世界観は、この世界は16頭の象によって支えられているとする。
現在ガネーシャは、 全インドで大衆神として親しまれ、商売繁盛のシンボルとして商店に飾られる。また、インドネシアのバリ島では同じヒンズー文化圏としてガルーダが屋敷内の祭祀場に奉られる。



■十二支

我々の日常生活に深く根づく十干十二支つまり干支の思想は、東洋の文化であり、古く中国の殷時代にはじまる。
十干は宇宙の形成要素を甲、乙、丙、丁…癸の十にわけたもの、十二支は天空のまわりを十二等分し、十二の方位を定めたことから起こった。十二の動物がそれぞれ配置され、後に、子(ネズミ)、丑(ウシ)、寅(トラ)、卯(ウサギ)、辰(タツ)、巳(ヘビ)、午(ウマ)、未(ヒツジ)、申(サル)、酉(トリ)、戌(イヌ)、 亥(イノシシ)というおなじみの動物に読みかえられた。
この二つの分類の組み合わせによって「年まわり」が決定される。組み合わせは60通りで、同じ干支の年が60年に1度しかまわってこないため、現在のような暦を持たない時代にはカレンダー代わりに使用されていた。



■御幣

日本人は白木、白衣、白塩など、白いものを神聖視してきた。白い紙も聖と俗を結ぶものであり、神事、仏事には白い和紙を使った切紙が用いられている。
その一つである御幣は、神祭用具の一つで、幣束・幣はくとも呼ばれる。御幣の切り方は、紙を二つ折りにして左右対称の文様を表現する神事用切紙の伝統的手法である。細かく切り込まれた中から現れる図柄には牛や馬、狐などが見られる。御幣が供えられた場所は神座のかわりとなる。
その他、神事に関係する切紙には、ザゼチ、エリモノ、キリコ、ホウライなどがあり、縁起のいい動物、神として奉られた動物を精緻な切り抜き細工の対象としている。

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