contrepoint

2001年12月 ご紹介
	水戸芸術館は、1990年に開館された複合施設で、現代美術ギャラリー、コンサートホールATM、ACM劇場が配されています。 緑の芝生が広がり、天気の良い日には噴水のしぶきも心地よく、市民の憩いの空間として愛されている中央の広場を囲むように、シンボリックな展望タワー、レストラン、カフェ、そして今回ご紹介するミュージアム・ショップcontrepoint(コントルポアン)があります。 小規模ながら、ガラス張りの明るく開放的な店舗で、広場側からふらりと立ち寄るお客様もよく見かけます。

水戸芸術館の展覧会カタログやポスターをはじめ、芸術専門書、遊びごころ溢れるグッズ、ハイセンスなCDなどを取り揃えています。 国内外の現代音楽をセレクトしたCDは、依頼すれば視聴もできます。 これらを扱っている店は市内には殆どないので貴重な存在です。 書籍は、美術、音楽、演劇、伝統芸能など芸術関連書籍が中心です。 点数は多くありませんが、読みやすいものから作家論のような専門的なものまで、幅広く揃えています。 つくば大や茨城大、芸大をはじめ、建築専攻の学生さんもよく見学に訪れるので、INAX出版の『10+1(Ten Plus One)』など建築書の需要もあります。 INAX出版のバックナンバーはあまり置いてありませんが、新刊は特集内容によってセレクトされたものが入ります。

ダンボール製の組立式玩具、トートバック、パズル、アクセサリー、明和電機の"作品"など、グッズは眺めているだけでも楽しい時間が過ごせます。 海外の美術館のオリジナルグッズ、チェコ製のグラス、ヴェネチアングラスのアクセサリーなどは、女性のお客様に好評です。 店内で売られているポストカードを添えてプレゼントに、というご利用も多いそうです。 クリスマスキャンドルやカレンダーなどが並ぶ季節柄、今は特にカード類が充実していて、通常の倍以上180点ほど置いています。 また、フランスのQuo Vadis社製の手帳は年末の定番商品で、毎年買うのを楽しみにしている常連さんもいるそうです。 グッズは、地元在住の作家による持ち込みもあります。 なかでも大人気なのがカラフルなバック (写真下左) で、評判をききつけて、原宿にある本店のNADiff (98.営業日誌ご紹介店) が置き始めたほどです。 このほか意外なロングラン商品は、岡本太郎の「太陽の塔」など大阪万博関連グッズで、当時を知らない若い世代が、珍しがって買っていくのだそうです。

現在、現代美術ギャラリーでは、「川俣正デイリーニュース」展を開催中です(会期：来年1/14迄)。 川俣さんは、現代アートの第一人者として、国内外で高い人気があります。 ショップでは、展覧会カタログ『 Book in Progress 川俣正デイリーニュース 』(INAX出版刊行)はもちろん、関連書籍、ビデオ、オリジナルポストカード、限定100部のサイン入りグッズ、Tシャツ、トレーナー、氏の野球チーム「鉄塔ヤローズ」のオリジナル・パーカーまで揃っています。 関連書籍のなかには、海外や、川俣さんの事務所 (川俣正+オンザテイブル) から直接仕入れた小冊子などもあり、ここでしか手に入らないとあって、何点かまとめ買いされるファンの方もいらっしゃったそうです。 また、サイン入りの『Book in Progress 川俣正デイリーニュース』もありましたが、取材の直前に売り切れてしまったそうです。 水戸芸術館では、展覧会や演奏会など、さまざまなイベントが頻繁に開催されています。 館の企画に合わせて、商品も頻繁に入れ替えていますが、テーマに合ったものを確実に仕入れるのはなかなか大変です。 また、地元の「水戸芸術館友の会」会員のお客様を中心とした常連のお客様がよく訪れるので、ふだんから飽きられることのない品揃えが必要です。 ショップの担当者としては「もっとマニアックなアート系の雑誌なども置ければ」と思うのだそうですが、スペースの都合もあって難しいようです。 水戸へは東京から特急で約1時間強の距離です。 展覧会は館独自の企画展で巡回することが殆どない為、休日は遠方からのお客様が増えます。 ゆったりと店内を訪れたい場合には、平日がおススメです。

contrepoint (コントルポアン)

(〒310-0063)
茨城県水戸市五軒町 1-6-8
水戸芸術館内
TEL/FAX:029-227-0492

営業時間
午前10時〜午後6時半 (館内イベントにより変更アリ)
月曜定休 (芸術館休館日に準じる)

水戸芸術館ホームページ： http://www.arttowermito.or.jp/