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建築金物 展
細部に宿る住みごこち


解説ページ


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「握手/堀商店」
堀商店
創業1890年(明治23年)の堀商店は、すでに1世紀以上の歴史を持っています。創業当時は、最新の西洋金物を扱うことで文明開化の波に乗り、高級建築金物店としての基盤を築き上げました。堀商店の真鍮をベースにした質感や、高度な職人の技術から生まれた建築金物は、使うほどに味わいを深め、毎日の暮しをより豊かにしてくれます。また建築金物とともに、錠前も高い評価を得ています。さまざまな金融機関、情報産業、エネルギー産業、官公庁、国内外の一流ホテル、さらには警察や自衛隊の心臓部にも、堀商店の超高性能の建築金物が使われています。

FSB社
ドイツのFSB社は、ヨーロッパ最大の建築金物メーカーです。1880年創立以来、業界のトップ・メーカーとして数々の逸品とプロトタイプになる製品を世に送り出してきました。FSB社の作り出す豊富なバリエーションと洗練されたフォルムは、日本でも高い評価を受けています。製品はアルミ、ステンレス、真鍮などの素材を加工し仕上げられていますが、特に大きな特長として、優れたアルマイト処理技術と研磨技術が上げられます。表面研磨は6段階に分けられ、それぞれの工程で慎重に仕上げられます。それにより金属の滑らかな質感や味わいのある輝きを保ち続けることができるのです。その他にもポリアミド・コーティングのカラーハンドルなど、様々な素材によるバリエーションとともに、世界の一流建築家、デザイナーをパートナーとして開発したデザイナーシリーズは、従来の建築金物をこえたインテリアエレメントとして注目を集めています。
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「レバーハンドル他/FSB社」

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「ノブ/ヘティヒ・ジャパン(株)」
ヘティヒ・ジャパン株式会社
ヘティヒグループは、1930年にドイツで設立され、今日まで家具整備システムの開発、生産、販売を続けています。ヘティヒ・インターナショナルの商標のもと、金属及び樹脂製の多種多様な製品を開発し、その斬新なアイデアに溢れた高品質の製品は世界100ヵ国以上で利用されています。ヘティヒプログラムには、様々な種類のヒンジ、引出しとレール、引戸金具、折戸金具、ジョイント金具などの一貫した家具システムが含まれています。

株式会社 大谷相模掾鋳造所
(おおたにさがみぞうちゅうぞうしょ)
日本国内では、文化財の指定を受けている金物は多くても、その修復や復元を手掛ける人材は少ないのが現状です。大谷家は、江戸期創業の大谷相模掾(おおたにさがみのじょう)鋳物師を現代に受け継ぎ、代々、神社仏閣の相輪、梵鐘、燈籠などを手掛けてきました。第二次世界大戦時は、原料が枯渇し生産の機会を失いますが、文化財修繕の辞令を受け、建築金物の修理・復元・制作を行うようになりました。代表的な仕事には、国宝「法隆寺五重塔」、同「明王院五重塔」、同「東大寺金堂」、重要文化財「石峯寺(しゃくぶじ)三重塔」、同「真光寺三重塔」、同「備中国分寺五重塔」などがあります。
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「木型蝶番、鋳造金物/(株)大谷相模掾鋳造所」


レオン・ピネ社(フランス)のアール・デコ金具
アール・デコ全盛時代のパリで流行したレオン・ピネ社の建築金物は、石とコンクリートでできたパリ大改造によって生まれた新生パリに、時代の流行と共に古き良き時代の美しさを復活させる美の脇役でした。そのひとつひとつの金物デザインは同型の鋳物でも、配色を変え微妙なディテールに陰影をつけることによって、個々人の趣味を満足させる出来栄えになっています。アール・デコの前身であるゼツェッショニズムや、デ・ステイルを取り込んだデザインと、金と銀を主役の色彩にすることによってレオン・ピネ社の金具は一世を風靡しました。 1930年代まで続いたレオン・ピネ社の活動は、その後生まれた機能主義デザインにとって代わられることになりましたが、ポスト・モダニズムの再考によって現在では再び注目をあびています。

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「ドアハンドル/レオン・ピネ社」(個人蔵)
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「取っ手他/レオン・ピネ社」(個人蔵)

写真は全て、INAXギャラリー展示より



関連リンク
堀商店
http://www.hori-locks.co.jp/

ヘティヒ(英語のみ)
http://www.hettichamerica.com/ha/

ヤマギワ
http://www.yamagiwa.co.jp/interior/key/key.html

トヨタ博物館
http://www.toyota.co.jp/Museum/index-j.html



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