ceramica

馬場久和 展
― 土の服 時の思い出 ―

会期
2003年10月3日(金)〜30日(木)
休廊日
15日(水)


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馬場さんの作品は洋服のポケットや袖、ベルトなどの部分を切り取り、泥しょうにつけて焼いたものを、壁面いっぱいにピンナップするように展示したインスタレーションです。 壁面に貼り付けられた洋服の部分は、泥の重みで下に引っ張られたかたちに焼き固まっています。人が振り返った時の袖のねじれ具合や、体に沿って出来たポケットの歪み具合など、着ていた人の動きが思い浮かぶようなかたちが捉えられています。

「impression」と名づけられたこの作品は、馬場さんが感じた友人知人の肉体のイメージをあらわしています。私達は知らない人に会った時、その人の表情や髪型や洋服などの外観を見ています。 切り取られた外観は、本当の姿とはなんだろうかと考えさせます。

馬場さんは有田焼の窯元に育ち、陶器に倦んで、大学でクレイワークコースを選んで表現を始めました。まだ大学の研究生ですが、土に親しみ、土と過ごしてきた時間は物心がつく前から始まっています。ものをつくる原点に、父の仕事の土と、母の縫い物があったと語る馬場さんの、最初のモチーフが、ユニクロやGAPといった身近なファッションと素材だったことは、また新たな作家像のひとつを予感させます。時代を映した土への探求は多様です。


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■ アーティスト・トーク ■
制作のことなど作家ご自身に語っていただきます
10月3日(金)18時〜19時
(終了しています)
先着順、入場無料

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BABA HISAKAZU 作家略歴
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1980
佐賀県生まれ
2001
嵯峨美術短期大学美術学科陶芸コース 卒業
2003
京都嵯峨芸術大学短期大学部専攻科三次元表現コース 終了
現在、京都嵯峨芸術大学付属芸術文化研究所研究生 在籍

主な展覧会
2000
グループ展(Window Galley OCT/京都)
2001
グループ展(同時代ギャラリー/京都)
2002
観月会インスタレーション展(大覚寺/京都)
高開石積みライトアップ(三郷村/徳島)
2003
新鮮感2003(アートスペース嵯峨/京都)
incubation03(京都芸術センター/京都)
グループ展(クラフトギャラリー集/京都)



2003年 展覧会スケジュール


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