コ・ソヨン 展
― 陶の紐　やわらかな立体グリッド ―

会期
2004年2月6日(金)〜29日(日)
休廊日
2月10日(火)、11日(祝)、18日(水）

コさんの作品は、握って紐状にした陶土をグリッドに積み重ねてつくる、ジャングルジムのような形態のオブジェです。都市の風景や建築をモチーフにしています。 多くは等間隔で組まれており、会場では都市のビルや家々を連想させる構成で展示します。手びねりでつくった紐は、太さが均一でないため、上に行くに従いやわらかにねじれたりしますが、それが素朴な味わいとなっています。薪窯による窯変に惹かれて、しばしば織部の緑釉を使っています。韓国から来日したコさんには、織部の緑釉が新鮮な感覚に映るようで、伝統的な釉薬を縦軸と横軸に掛け分けて、それを表わそうとしています。スナック菓子のポッキーの抹茶やチョコレートのようで、暖かさを感じさせます。他にも化学式の立体版のようなフレームのないかたちなど、細い紐による造形をつくっています。 コさんは韓国の大学で陶芸を学んだ後、4年前から愛知県芸術大学の研究生として来日、制作をしています。その間に朝日陶芸展で2回受賞をしました。 日本に来てから本格的に作品をつくり始めながらも、大学の鯉江良二先生に影響を受け、プリミティブでダイナミックな土遣いと、幾何学的なモチーフをやわらかに表現して、若い世代らしい新しいかたちを生み出しました。 今展はコさんの初めての個展開催です。個展終了と同時に帰国、その後は韓国で制作を続ける予定です。

■ アーティスト・トーク ■ 制作のことなど作家ご自身に語っていただきます 2月6日(金)18時〜19時 (終了しています) 先着順、入場無料

コ・ソヨン　プロフィール

1977　韓国釜山市生まれ 2000　東亜大学芸術大学工芸科(陶磁専攻)卒業 2003　愛知県立芸術大学美術研究科大学院陶磁専攻修了 現在 愛知県立芸術大学美術研究科陶磁専攻研修生 展覧会 2003　ケンチャナヨ展　ギャラリー安里-six,名古屋 受賞歴 2001　第39回朝日陶芸展入選 2002　第40回朝日陶芸展奨励賞 2002　第7回国際陶芸展特選（韓国） 2002　第5回アジアの留学生美術展優秀賞（アサヒビール）

2004年 展覧会スケジュール

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