屋代敏博(やしろ としひろ)さんは銭湯シリーズでデビューした写真家ですが、今回は太陽と鉄塔という二つのモチーフに挑んでいます。
しらずしらずのうちに時間と空間とエネルギーを写し取っていた彼は、やがて撮影の旅の中で太陽に出会います。暗箱の手作りのカメラで太陽に向かって歩きながら撮影した作品の、歩行の振動が光線のブレとなった線状のかたちに、わたしたち自身の心臓の鼓動をきくようなみずみずしさです。 今回の二つ目のテーマが鉄塔です。鉄塔を真下から上空に向かって写しとっています。ここでも鉄塔は単に鉄の塔のはずなのに、電流や磁力までが画面から放出されてくるようです。鉄の骨組みが幾何学模様のように走っているモノクロ写真ですが、同じ構図の作品で真っ黒に焼いたものもあり、白地の作品と対比した展示もします。はじめは鉄塔のかたちと内側の空間を見つめていたのが、空が気になりだして凝視していたら、見つめたエネルギーで空が真っ黒になった、そんな印象の作品です。 物質のエネルギーと彼自身のエネルギーが伝わってくる、たぐいまれな資質の写真家の展覧会です。 |
1970 埼玉県生まれ
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