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ヴィクトリアンタイル展
−装飾芸術の華−

ごあいさつ

ヴィクトリア朝。大英帝国がその名を世界にとどろかせていたとき。 それは又、国内にあっては、産業革命の余韻のなかで工芸や装飾が百花繚乱と咲きほこっていたとき。 1851年のロンドン万国博がその象徴でした。
やがて本格化する工業化と、旧来の手仕事とのはざまにあったこの時代は、ある意味で、産業と芸術とが、あるいは機械と人間とが、最もしあわせに手を結んでいた時代だったといえるかもしれません。 従来の丹念な手仕事に加え、タイルの製法・技法もこの時代に大きく発展し、様々の美しいタイルが生み出されました。 風景の転写、幾何学模様の象嵌、草花文様の浮彫り。まさに当時のタイルは"装飾時代の申し子"であったわけです。 すぐれた美術家や建築家たちが、その製作に協力し、デザインの筆をとりました。
又、ヴィクトリアンタイルに日本美術の影響が色濃く影を落していることも見おとせない事実です。 こうしてつくられたヴィクトリアンタイルが幕末から明治にかけて、わが国に輸入され、各地の異人館や洋風建築にさかんに用いられていたことも忘れてはなりません。 それらが糸口となってわが国でも近代タイルの開発がすすめられるようになったのでした。
監修は1983年の展覧会「 日本のタイル」でもお馴染みの山本正之氏です。 山本氏のタイルによせる情熱は内外のコレクションはもとより、その歴史、施工の技術等、あらゆる分野にわたっています。 氏のコレクションの中から厳選された数々をご覧いただくこととなりました。
19世紀半ば頃から20世紀の初頭、アール・ヌーヴォー期にいたるまでの、なんとも美しいタイルの数々を、そのぬくもりを感じとっていただければさいわいです。

監修/山本正之

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図録・BOOKLET『 ヴィクトリアンタイル
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ

関連サイト 世界のタイル博物館 (愛知県常滑市)
山本正之氏の内外のタイルコレクションを収蔵しています




会 期 ( 終 了 )
ギャラリー1 ギャラリー大阪
1985年2月〜4月 1985年5月〜7月



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