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会場のお客さまからの質問にも、棟梁はひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。 「船をつくる上で、最も軸になることは、何の魚をとるためなのか、浜の形はどうなのかということ。例えば急勾配の浜は尻を上げないと陸に上げられないし、あわびをとる船は岩の間に入っていけるよう軽くないといけない。用によりおのずと船の形はきまっていく」 「木を乾かすのにかかる時間は、このくらいなら約1か月半。完全に乾燥するとハンマーがかえってくる。自然の風で乾かします」 「価格は材料費を考えると厳しいが、木の船をお客さんに乗ってほしいから、バアちゃんに嫌われながら値段を上げずにやっている」 「一番最初につくった船は『波切丸』。1ヶ月分の給料を前借りして道具を買い、夜に浜辺で他の船をこっそり計ってつくった。昔は各浜に一人船大工がいた。心がないと長いこと一人で船をつくり続けることはできないと思う。子供達に船大工になりたいといわれることが多くなって嬉しい。後継者ができるかも」 「両陛下の為に金沢のホテルに檜風呂をつくったことがあった。釘や溶剤をつかわずにということで、船大工が選ばれたんだね。ホテルの建設関係者が船大工を探していたところ、『あずさ丸体験学習』で自分の話を聞いたその方のお子さんが『唐桑に船大工さんがいる』と話したことから、依頼が来た。何事も人との出会い、つながり」 最後のお客さまが会場を去るまで、丁寧に質問に答えてくださった棟梁、そしていらしてくださった皆様、本当にありがとうございました。 名古屋、東京会場でもイベントを行います。多くの方のご参加をお待ちしております。 |
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