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オリエントのやきもの展
−タイルの源流を探って−

ごあいさつ

オリエント ―ラテン語の「日出る処」、そして「東方」。小アジア、シリア、メソポタミア、イラン、エジプトを含むこの広大な地域は世界最古の文明発祥の地でした。 ここで人類ははじめて狩猟採集の放浪生活から農耕牧畜の定住生活に入り、土器、陶器、金属器や織物、建築などの技術をもち、さまざまな道具を発明しました。 周囲に拡がる砂漠の土を練り乾かして日干しれんがとし、それらを焼いて焼成れんがやタイルをつくり、建築に用いました。
粘土はまた文字の発生にも大きな役割を担いました。 最も古い文字といわれるメソポタミアの楔形文字は粘土板に刻まれたものでした。この地ではまさに土こそが文明の源だったのです。

アジア・アフリカ・ヨーロッパ三大陸の接点であり、その文明が交流する一大十字路オリエント。 本展では今回、オリエントに出土した土器や陶器、いわば釉薬のかかる前と後のやきものをご覧いただきながら建築用材としてのれんがやタイルのルーツをさぐっていきます。
監修は「日本のタイル」 「ヴィクトリアン・タイル」 「オランダ・タイル」 「マジョリカ・タイル」 など過去のタイル展でもお馴染みの山本正之氏です。 氏は、タイルはかつてどのように生まれ、どのように使われてきたか、その源流を求めてやきものの数々を精力的に集めてこられました。 本展は今までのタイル展の、ある意味では原点といえます。
何千年もの歳月を経て、今、目の前にあるやきものたち。 そのささやきに耳を傾けていただければと思います。

監修/山本正之

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図録・BOOKLET『 オリエントのやきもの
INAX出版が発行する建築とデザインを探検するシリーズ

関連サイト 世界のタイル博物館 (愛知県常滑市)
山本正之氏の内外のタイルコレクションを収蔵しています




会 期 ( 終 了 )
ギャラリー1 ギャラリー大阪
1991年5月〜5月 1991年8月〜9月



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